第9期叡王戦五番勝負にて
藤井聡太叡王に挑んだ伊藤匠七段が
3勝2敗で奪取し初タイトル獲得となりました。
藤井聡太竜王名人にとっては
全て保持していた八冠が崩れてしまい
タイトル戦でタイトルを手放すのは初めてで
タイトル記録22連覇も途切れてしまうことに。
二人のタイトル対戦成績は
今期の第9期叡王戦が始まる前まで
藤井聡太叡王が8戦7勝1持将棋の
伊藤匠七段としては苦戦していましたが
ここに来て克服したように思います。
勝負を決める最終戦の振り駒で
藤井聡太叡王が先手番になり
圧倒的先手勝率のある藤井叡王が
これまた運を引き寄せていると思ったら
伊藤匠七段が磨いてきた終盤力で跳ね返しました。
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第9期叡王戦は角換わりシリーズで
最終戦も角換わりとなり
藤井聡太叡王は穴熊へ
伊藤匠七段は右玉になる展開に。
一度AIに穴熊は否定されたと何かで見たのですが
ここに来て穴熊が再評価される流れになっているようです。
自分が驚いた手として
76手目の同歩に
タダ捨ての6六銀です。
角換わりは研究将棋と言われていますが
この手をタイトル戦で指せるのは凄いです。
感想戦で藤井聡太叡王が悔やんでいたのは
93手目の6五歩打ちでした。
代わって6五銀打ちの方が
上辺に出させず良かったとのことです。
ただここまで互角で進めており形勢がガクンと落ちてしまったのが6四桂打ちです。
藤井聡太叡王の勝負手でしたが
後手の攻めの方が速くダメだったようです。
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藤井聡太竜王名人は去年10月に
史上初めて八大タイトルを独占しましたが
今回初めて防衛に失敗し「七冠」となりました。
伊藤匠新叡王は同世代のライバルで
これからも切磋琢磨する関係になりそうですし
ますます将棋を観るのが楽しみになっちゃいました。伊藤匠新叡王、初タイトルおめでとうございます!
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第95期棋聖戦五番勝負の第3局が
7月1日にABEMAで無料生中継されます。気持ちの切り替えが大変だと思いますが
だからこその次の対局が気になってしまいます。